「旅行を楽しんだあとから、急に膝が痛くなってしまった…」
そんなご相談をいただくことがあります。
今回ご来院されたのは、千種区にお住まいの50代女性の方です。
2週間前にご友人と旅行へ出かけ、観光地をたくさん歩いたそうです。
普段から1万歩近く歩く日もあるとのことで、
旅行中もそれほど無理をしている感覚はなかったとのこと。
ですが、旅行から戻った翌朝から右膝に違和感が。
起床時に膝を曲げた瞬間、ズキッとした痛みが走り、
歩くのもつらく、少し足を引きずるような状態に…。
病院では異常なし。でも痛みは変わらず
ご本人は不安になり、すぐに整形外科を受診しレントゲン検査を実施。
靭帯や半月板などの明らかな損傷は見られず、
「1週間は安静にして様子を見ましょう」との指示を受けたそうです。
しかし、1週間が経過しても、痛みはあまり変わらず。
特に朝起きたときや、膝を曲げた状態での痛みが強く、
「これ以上この状態が続くのは不安」と、
ソレイユ接骨院本山へご連絡をいただきました。
痛みの原因は、膝ではなく“歩き方”と“足首”のバランスにありました
お話を伺いながら、膝関節だけでなく、
骨盤や股関節、足首まで含めた全体的なバランスを
チェックさせていただきました。
・まず靭帯や半月板に再度注意深く検査を行いましたが、
損傷や断裂の疑いはありませんでした。
・ご本人は「膝の曲がる瞬間が一番痛いが、
どの位置が痛いのかはっきり分からない」とのこと。
このような場合、膝そのものよりも
「膝に負担をかけている原因」に注目する必要があります。
歩き方を確認すると、右足の足首に強い捻じれがありました。
その影響で、膝の外側と裏側に負荷が集中し、
特定の筋肉(太腿裏の大腿二頭筋、ふくらはぎの腓腹筋)に
過剰な緊張が見られました。
実際にその部分に軽く触れると、
「そこです!そこが痛い!」と、はっきりとした反応がありました。
バランスを整え、筋肉の動きをスムーズに
施術では、痛みが出ていた筋肉の硬さを緩めつつ、
足首の捻じれや膝関節への負荷を分散するよう
全体の調整を行いました。
・膝に直接強い刺激を与えるのではなく、
負担の原因となる部位の動きを滑らかにしていく
ソフトなアプローチです。
・足首と骨盤のバランスも整え、
膝への過剰なストレスがかからないように誘導しました。
炎症が起きている場合、施術直後にすべての痛みが消えるわけではありませんが、
3〜4回目の施術時点で「もうほとんど気にならない」と
おっしゃるほど、症状は大きく改善されました。
再発予防のためには「歩き方」と「身体の使い方」を見直すことが大切です
膝の痛みが落ち着いても、根本的な原因である歩き方のクセが
そのままだと、再発のリスクが高くなります。
現在もこの方には、再発を防ぐための定期的なメンテナンスと、
歩行時に身体の負担が分散されるような調整を継続しています。
特に中高年になると、ちょっとした姿勢の崩れや日常の使い方のクセが、膝や股関節など関節に痛みを引き起こしやすくなります。
レントゲンで異常がなくても、痛みは出ることがあります
「病院で異常がないと言われたけど、まだ痛みが残っている…」
こうしたお悩みで来院される方は、当院でも少なくありません。
実際、関節や骨に明確な異常がない場合でも、
筋肉や関節の動き・バランスが崩れていることで痛みが出るケースは
多く存在します。
特に膝は、骨盤・股関節・足首と連動して動いているため、
周囲の調整が重要になります。
「もう年齢のせいかも…」とあきらめてしまう前に、
ぜひ一度、身体全体のバランスをチェックしてみませんか?